| 日本の何処か (立派な広い執務室・二人の男・一方は襟に金バッヂ・報告書らしい数枚の電子紙) 「ふん、これは本当かね?」 「はい、複数の情報筋から同一の報告が入っていますので、まず間違いないかと」 「どこが……おいおい、これは相当金がかかってるんじゃないのかい?」 「――おっしゃる通り、間違いなく」 「間違いなくって、また同盟国の秘密作戦とかじゃないんだろうね?」 「いえ、それは有り得ません」 「腕白坊主でも老紳士でもない?」 「はい」 「ん……旧大陸は無関係だな……」 (電子紙の表示を拡大している男) 「……なんとまあ。あの宮様がねぇ。間違いは……いや、ないな。まったく。理想主義かぶれのボンボンには困ったものだ、それで場所は?」 「はい、東南アジアの都市国家か、インド洋か太平洋の何処か――」 「おいおい、そんな事で大丈夫なのかい?」 「はっ、もう少し時間を頂ければ、必ず」 「頼むよ? もうすぐ連邦設立会議が始まるんだ、宮様なんかにだね、例え日本の委任統治領だからって好き勝手されるのは困るんだよ」 「はい」 「だいたいこの時期に『港特』問題は微妙過ぎるよ……」 「はい、わかっております」 「方法は任せるから、適切な処置を期待しているよ?」 「はい、お任せ下さい」 「うん、おお、忘れていた、今度娘さんが産まれたそうだね? おめでとう!」 「え? はあ、ありがとうございます」 「奥さんさえよければまた遊びに来るように伝えてくれないかな? 家内が寂しがっていてね、内のにも今度孫が産まれるだろう? 知っていたかね? 嫁いだ娘の方なんだが、君の娘さんと同い年だからな、きっと…………」 |