隣りに眠る男が身じろぎして目覚め、真央に微笑む。
白い歯だけが辺りに広がる薄闇に浮かびあがった。
『愛してるわ』
男にその言葉はわからなくても、意味だけは理解できるのだろう
「――僕も同じだよ。決して,
君を離さない……」
答えた男と再び微笑みを交わし、姿勢を変えて何か言おうとする男の唇を、真央が優しく柔らかく塞ぐ。
身体を起こした男に体重を預けてシーツを引き寄せ、もう一度外の景色を見つめる真央。
キャンドルの灯りは既に消え、夕陽を包み込んでいた霧も消え去っている。
地上の闇を圧倒するかのように、窓の外には佇む漆黒の木々を割り、垂直に立ち昇る煌めく煙りの様な天の川が、冴え渡る夜空に激しく揺らめいていた……。