BVR
相変わらずいきなりの台詞で声をかけて来たのは篠原である。
何やら渋い顔で周りを見渡している。
「多分篠原さんが思ってる通りだと思いますよ?」
再び自分達の荷物を探しながら、歩き始める正樹達。
ため息をついた篠原が、未だに騒いでいる日本人御一行様に向かって大声を出す。
「伊丹さん! 帰ったらコロンビア政府に正式に抗議してくれ! この荷物は乗員にも乗客にも黙って勝手に降ろした物だぞ!」
高橋の喚く声が一瞬止んで、即座に再開された。もちろんコロンビア政府とコロンビア国軍への文句だろう。
一瞬の間を置き、全員自分の荷物を探し始めて、既に誰も聞いてはいなかったのではあるが……。