Minus 424


  混乱しながらも、初めての時、二人が出会ったその夜だけは、二人とも夢中でなんの準備もする余裕がなかったのを思い出す。

  そんな、ちょっと遅いとは思ってたけど――。
  ……まえの生理って、いつだっけ?

「なに? まさか本当に? つわり? ちょっと待ってよ! 貴女ってそんな娘だったっけ?」

  吐気と不安に涙を溜めて首を振る真央に、慌てて水を運んで来るニナ。

「……2ヶ月以上も外国行ってる間に何があったって言うの? 話してくれるまで帰さないわよ?」

  不安と混乱で滅茶苦茶になりかけていた真央も、二杯の水とニナの介抱で、どうにか少しは落ち着いたらしい。

「……ねぇ? 大丈夫?」

「……うん、なんともない。どうしてだろう?」

  と青い顔でにっこり微笑む真央に、ニナは立ち上がって詰め寄る。

「真央! それで私が誤魔化されるとでも思ったら大間違いよ! これでも出産経験あるんだから! ……いつもいつも強がってばっかりで! 一度も私の事頼ってくれないし……。いい加減にしなさい!」

  その言葉が嬉しくて、思わずニナに抱きついてしまう真央。

「……ありがとうニナ。本当にうれしい……」

「そんな言葉じゃ騙されないんだから! 話して! 一体何があったの?」





拍手する