Minus 426

  真っ赤になって二人の楽しげな笑い声を聞きながら慌てて扉を閉める。

  もう! 早く言ってよっ!

  部屋に飛び込むと驚異的なスピードでシャワーを浴びて髪を乾かし、とりあえずジョンからの贈り物を全て箱から出してベッドに並べてみる。

  開けられた箱や包装材は床に落ちる端から、真央がアトムと呼ぶ古いホンダ製の自律機械が拾って分別し、ゴミ箱に棄ててゆく。

  大きく背中の開いたドレスは、赤いシルクで僅かに裾が広がっている他は、真央の身体の曲線を、どうしようもないほど際立たせてしまう。しかもシルクは間違いなく天然素材だ。
  どうやらバッグも靴もドレスに合わせて作られた物らしい。

  いったいぜんたいいつの間に――?
  ……片時も離れずにいたはずなのに。

  まず真央にはそれが疑問であった。間違いなく真央の帰国前に注文していたはずだ。
でなくては、とても今日この日に間に合うはずがないのである。


  それに、全部でいくらくらいするものなの? 二千? 五千? もっと?

  ため息を一つついて、一番上等で上品な下着に変えて着替える。

  ダメだぁっ! ブラが合わない!



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